大人になるにつれ月日が早く過ぎると感じるのはなぜ?『ジャネーの法則』

大人になるにつれ月日が早く過ぎると感じるのはなぜ?『ジャネーの法則』

「今年も、もう半年過ぎちゃったよ」「一年なんて、あっという間だな」なんて言葉を、毎年のように呟くようになったのはいつからでしょうか。
子供の頃は、大人達がよく言っていたなと思い出します。ふと気がつくと、自分が同じことを言うようになっていました。

子供の頃は、「早く夏休みにならないかな」「お正月来ないかな」と、毎日が長く感じられていたことと思います。いつの間にか、こんなに月日が早く過ぎるようになってしまったのか…と思い出せませんが、年々早くなるように思えますよね。

実は、これにはある法則があるのです。それは『ジャネーの法則』といいます。
「時は金なり」と言いますが、金銭と同等の価値があるほど時間は大切なものです。大人だからこそ、時間がなぜ早く過ぎていくと感じるのかを理解して、有意義な毎日が送れるように『ジャネーの法則』からみていきましょう。

ジャネーの法則とは

ジャネーの法則とは

まずは『ジャネーの法則』とはなにか?ですが、19世紀のフランスの哲学者であるポール・ジャネにより発案された法則です。

それによると、

主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明した。
簡単に言えば、生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例すると主張したものである。 ◆参照:ウィキペディアより

とあります。

より分かりやすいように、年齢に比例して時間が短く感じることを、ジャネーの法則に当てはめてみます。

ジャネーの法則 図解

1歳のときを1とすると、
2歳のでは「1/2」、5歳のでは「1/5」、10歳のでは「1/10」、50歳では「1/50」となります。

1年に換算さると、
365日×24時間×1/5=1752時間(5歳)
365日×24時間×1/50=175.2時間(50歳)
となり、5歳児と50歳の大人とでは、時間の心理的長さはこんなにも違うのです。
つまり、50歳の大人の10年間は、5歳児にとっては1年にあたり、5歳児の1日は、50歳の大人の10日にあたることになります。

実質的には、1日は24時間、1年は365日と年齢問わず同じでも、心理的時間は年齢によって全く異なるのです。
子供と大人では、なぜこんなにも感じる時間の長さが違うのかは、「主観的に記憶される年月の長さ」にあります。
小さな子供ほど、見るもの、体験すること、全てが新鮮で1日の中で新たな発見が多くあります。過去を振り返った時に、「あんなこともあった」「こんなことを覚えた」といった新鮮な体験が多くあるほど、同じ1日であっても長く感じることになるからです。

成長するにつれ、新たな体験をすることが減ってきます。それにより、大人ほど日々の自分の成長を感じられず、1年を振り返った時に「あっという間だった」と感じるようになるのです。

時間の長さを感じるには充実した日々を送ること

時間の長さを感じるには充実した日々を送ること

同じ年齢でも、1日の長さの感じ方に違いがあります。

例えば、大都会に住んでいる人と、田舎から出て生活したことがない人とでは、日々受ける刺激に差が出てきます。
また、今まで勤めていた仕事を辞めて、新たに異業種の仕事についた人は覚えることが多いですし、初めて体験することも多々あるでしょう。

このように、自分が置かれている環境によっても個人差が生まれます。

しかし、どのような環境にいても日常に慣れると、日々の生活に物足りなさを感じる人もいるのではないでしょうか。
平凡な日常というのはとても幸せなことですが、子供のように毎日学ぶことが少なくなっている大人は、新鮮な喜びや楽しみなどの刺激が減り「物足りない毎日」と感じてしまうかと思います。

または、毎日分刻みで用事に振り回されて、ただただ慌ただしく時間が過ぎ一日が終わっていくという方も多くいらっしゃいます。
このような場合も、日々の忙しさで疲労を感じるものの、虚しさも覚えるのではないでしょうか。

ジャネーの法則でもあるように、それぞれが感じる時間の長さは、あくまで「主観的に記憶される年月の長さ」であり、個々の心理に依存している感覚です。
同じ事を繰り返しているつまらない毎日、人のために動き回り慌ただしく過ぎていく毎日、のどちらにとってもその人が生活の中に感じる空虚な思いは、その人自身でしか埋められません。

それを唯一埋められるとしたら、充実した毎日を送ることです。
『充実』とは【内容が満ち満ちていて、豊かなこと】とあります。心がどれだけ充実を感じられるかにより、時間の長さの感じかたも変わってくるのはないでしょうか。

今から始められる!充実した生活へのおすすめ

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30代を迎えると早歩きで40代を迎え、40代になると駆け足で50代になり、50代になると更にスピードを上げて60代に突入するかのよう。
やりたいことを「いつか時間ができたら」と後回しにしていたら、あっという間に歳をとってしまいそうですね。

悲しいことにやはり、年齢と共に体力・気力が低下していきます。やりたかったことも、出来なくなってしまうことになりかねません。
やりたいことがあるのなら、早く実行できるようにしたいですね。
そのために必要なのは、時間とお金の確保と体力の維持です。これは、毎日の小さな心がけで叶えられます。
目標があることは、挫けそうになる自分を奮い立たせ、頑張れる気力に繋がります。

まだ、やりたいことが見つかっていないのであれば、探すことも楽しみのひとつです。
みんなはどんなことをやっているのか?自分は何をしている時が楽しいのか?など、自分自身と向き合う時間を設けてみてください。

自分の心が満たされることなら、どんなことでも良いと思います。
例えば、

  • 子供の頃に欲しかった玩具を、大人になった今なら買える(大人買い)
  • やってみたかった楽器を習う
  • 推し活をする(俳優や歌手、キャラクターなど好きなものを応援すること)
  • 温泉巡りをする
  • 運動をする
  • 読書や勉強をする
  • DIYで自分好みの部屋をつくる

など、やる気になればやりたいことが見えてくるはずです。

【時は金なり】です。限られた時間を大切に、豊かな心で過ごせれば、充実した毎日を送ることができます。

まとめ

大人になるにつれ月日が早く過ぎると感じるのはなぜ?『ジャネーの法則』 まとめ

与えられる時間の長さは、子供も大人も平等でいながら年齢を重ねるほど短く感じるのは、なにかを得ようとする好奇心の減退によるとも言えますね。
抗いたくても月日は過ぎて、歳をとります。しかし、人はいくつになっても本人の意識次第で、充実した生活を送ることができます。

何歳だからと諦めず、熱中できることを見つけて楽しみを満喫しましょう。
子供のようにワクワクするような日々を送り、月日の流れが長く感じられる良い歳のとりかたをしたいですね。

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